SONYの100-400mmクラスは、2026年に一気に選択肢が増えました。これまではFE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSが定番でしたが、そこにFE 100-400mm F4.5 GM OSSとFE 100-400mm F5.6-8 OSSが追加され、同じ100-400mmでも性格の違う3本から選べるようになっています。
一見すると、どれも焦点距離は100-400mmなので「結局どれを選べばいいの?」と迷いやすいですよね。ただ、実際に比較してみると、この3本は重視しているポイントがかなり違います。
一番軽くて持ち出しやすいのがFE 100-400mm F5.6-8 OSS。従来モデルとして明るさ、描写力、重量、価格のバランスが良いのがFE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS。そして、価格や重量よりも明るさとAF性能を優先した本格派がFE 100-400mm F4.5 GM OSSです。
今回は、この3本がどう違うのか、そして野鳥、飛行機、スポーツ、運動会などではどれが使いやすいのかを分かりやすく整理していきます。
- 3本とも同じ100-400mmだが、性格はかなり違う
- FE 100-400mm F5.6-8 OSSは、とにかく気軽に400mmを持ち出せる
- 軽量モデルは近接撮影にも意外と強い
- FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSは、今でも一番バランスが取りやすい
- 価格まで考えると従来GMはまだかなり魅力がある
- FE 100-400mm F4.5 GM OSSは完全に本格派向け
- 新型F4.5 GMはAF性能もかなり強い
- 1,840gという重さは覚悟が必要
- 3本ともテレコンバーターが使える
- 野鳥撮影では何を重視するかで変わる
- 飛行機撮影では軽量モデルがかなり使いやすい
- スポーツ撮影では明るさの差が出やすい
- 結局どの100-400mmが向いているのか
- まとめ:2026年の新製品で100-400mmはかなり選びやすくなった
3本とも同じ100-400mmだが、性格はかなり違う

まず大きな違いは、明るさと重量です。
FE 100-400mm F5.6-8 OSSは、広角側でF5.6、望遠側でF8。かなり明るいレンズというわけではありませんが、その代わり約654gという軽さがあります。
従来のFE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSは、広角側F4.5、望遠側F5.6。F5.6-8 OSSより明るく、そのぶん暗所や動体撮影で余裕があります。重量は約1,395gなので、軽量モデルと比べるとかなり重くなりますが、明るさとのバランスは良いです。
そしてFE 100-400mm F4.5 GM OSSは、ズーム全域でF4.5を維持します。400mmまでズームしてもF4.5のままなので、3本の中では最も明るく、本格的な野鳥やスポーツ撮影で使いやすい仕様です。その代わり重量は約1,840gで、価格もかなり高くなります。
つまり、同じ100-400mmでも、「軽さを取るか」「バランスを取るか」「性能を取るか」で選ぶレンズが変わってきます。
FE 100-400mm F5.6-8 OSSは、とにかく気軽に400mmを持ち出せる

2026年に登場したFE 100-400mm F5.6-8 OSSで一番魅力的なのは、やはり軽さです。
約654gなので、フルサイズ対応の100-400mmとしてはかなり軽量です。超望遠レンズというと、大きくて重く、持ち出すだけでも少し気合いが必要というイメージがありますが、このレンズならかなりハードルが下がります。
例えば、子どもの運動会で少し遠くから撮りたい。空港で飛行機を撮ってみたい。旅行先で動物や遠くの景色を大きく写したい。休日に野鳥撮影を始めてみたい。こういった用途なら、かなり使いやすいと思います。
特に初心者にとって、レンズの重さは意外と重要です。高性能なレンズでも、重くて持ち出さなくなってしまえば意味がありません。その点、FE 100-400mm F5.6-8 OSSは「400mmまで使えるのに軽い」という分かりやすい強みがあります。
ただし、軽い代わりに明るさは控えめです。400mm側ではF8になるため、夕方や曇天、森の中、ナイター、室内スポーツではISO感度が上がりやすくなります。
そのため、このレンズは「どんな環境でも使える万能レンズ」というより、「明るい屋外で気軽に超望遠を楽しみたい人向け」と考えると分かりやすいです。
軽量モデルは近接撮影にも意外と強い
FE 100-400mm F5.6-8 OSSは、遠くの被写体だけでなく、近接撮影にも強いです。最大撮影倍率は0.41倍なので、花や昆虫、小動物などを大きく写したい時にも使えます。
100-400mmクラスは野鳥や飛行機専用と思われがちですが、望遠を使った近接撮影もかなり面白いです。背景を大きくぼかしながら、被写体だけを切り取るような撮影ができます。
散歩しながら鳥を撮って、そのまま近くに咲いている花を撮る。旅行先で遠くの景色を撮ったあとに、食事や小物を少し寄って撮る。こうした使い方ができるのも、軽量モデルならではの魅力です。
FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSは、今でも一番バランスが取りやすい

2017年発売のFE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSは、2026年に新しい2本が追加されたことで、むしろ立ち位置が分かりやすくなったように感じます。
軽量モデルより明るく、新型F4.5 GMより軽い。価格も両者の中間に位置しているため、性能と携帯性のバランスを重視するなら今でもかなり魅力があります。
特に400mm側でF5.6まで使えるのは大きいです。F8の軽量モデルと比べると1段明るいため、同じシャッタースピードならISO感度を下げやすくなります。
野鳥やスポーツでは、この1段がかなり効いてきます。飛んでいる鳥や走っている選手を止めるためには、1/1000秒や1/2000秒といった速いシャッタースピードを使うことがあります。そういう場面では、レンズが明るいほど撮影条件に余裕が出ます。
重量は約1,395gなので、決して軽いレンズではありません。ただ、新型F4.5 GMの約1,840gと比べると約445g軽く、まだ持ち歩きやすい範囲です。
「F8では少し暗い。でも1.8kgは重すぎる」と感じる人には、従来GMがかなりちょうどいいと思います。
価格まで考えると従来GMはまだかなり魅力がある
従来GMの良さは、明るさと重量だけではありません。価格差もかなり大きいです。
FE 100-400mm F4.5 GM OSSは70万円を超える価格帯ですが、従来のFE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSはそれより大きく抑えられています。
もちろん、新型はAF性能や描写性能、F4.5通しなどでかなり進化しています。ただ、趣味で野鳥や飛行機を撮る人、子どものスポーツを撮る人が、その差をどこまで必要とするかは別の話です。
特にα7 IVやα7C II、α7 Vなどで趣味として超望遠撮影をするなら、従来GMでも十分に高性能です。
2026年に新しい2本が追加されたことで、従来GMが古くなったというより、「性能と価格の中間にいるモデル」として改めて分かりやすくなった印象があります。
FE 100-400mm F4.5 GM OSSは完全に本格派向け

2026年に登場したFE 100-400mm F4.5 GM OSSは、3本の中でもかなり方向性がはっきりしています。
最大の特徴は、100mmから400mmまでズーム全域F4.5で使えることです。400mm側までF4.5を維持できるため、従来GMのF5.6や軽量モデルのF8と比べて、暗い環境でかなり有利になります。
特に、野鳥やスポーツではシャッタースピードを速くしたい場面が多いです。夕方、曇天、森の中、ナイターなど、光量が少ない場面ではF4.5の明るさがかなり効いてきます。
また、ズームしてもF値が変わらないので、マニュアル露出で撮影する人にも使いやすいです。100mmから400mmまでズームしても露出が変わりにくいため、スポーツや動画撮影でも扱いやすくなります。
新型F4.5 GMはAF性能もかなり強い
新型F4.5 GMは、明るさだけでなくAF性能も強化されています。
高速で動く被写体を追いかける野鳥やスポーツ撮影では、AFの速さと追従性はかなり重要です。特にα1 IIやα9 IIIのような高速連写機と組み合わせると、レンズ側のAF性能も大きく影響します。
飛んでいる鳥、急に方向転換するスポーツ選手、モータースポーツ、航空機などでは、ピントが一瞬遅れるだけでも撮影結果が変わります。
このあたりは、軽量モデルや従来GMよりも新型F4.5 GMが明確に強い部分です。
逆に、運動会や旅行で時々望遠を使う程度なら、ここまでの性能を必要としない人も多いと思います。
新型F4.5 GMは、「せっかく買うなら一番高性能なもの」というより、「本当にこの性能が必要な人が選ぶレンズ」と考えた方が分かりやすいです。
1,840gという重さは覚悟が必要
新型F4.5 GMの大きな弱点は、やはり重量です。
約1,840gあるため、レンズだけでほぼ2kgあります。そこにカメラ本体を付けると、組み合わせによっては2.5kg前後になります。
短時間なら問題なくても、野鳥を探しながら数時間歩いたり、航空祭で一日中持ち続けたりすると、かなり負担になります。
ただし、このレンズはインナーズーム方式なので、ズームしてもレンズの全長が変わりません。重心変化も少なく、撮影中のバランスは取りやすい設計です。
つまり、単純に軽いレンズではなく、「重いけれど撮影中は扱いやすい」方向に作られています。
日常や旅行で気軽に使うならF5.6-8 OSSの方が圧倒的に楽です。本格的な撮影で重さを許容できる人向けなのがF4.5 GMです。
3本ともテレコンバーターが使える


この3本は、すべて1.4倍と2倍のテレコンバーターに対応しています。
1.4倍テレコンバーターを付ければ最大560mm、2倍なら最大800mmまで焦点距離を伸ばせます。
野鳥や航空機などで「400mmでは少し届かない」という時に、レンズそのものを買い替えずに焦点距離を伸ばせるのはかなり便利です。
ただし、テレコンバーターを付けるとF値も暗くなります。そのため、もともとF5.6-8の軽量モデルに2倍テレコンバーターを付けるとかなり暗くなります。
常に使うというより、どうしても焦点距離が必要な時の選択肢として考えた方が使いやすいです。
この点でも、もともとF4.5通しの新型GMが最も余裕があります。
野鳥撮影では何を重視するかで変わる
野鳥撮影では、3本とも使えます。ただ、撮り方によって向いているレンズが変わります。
散歩や旅行のついでに野鳥を撮るなら、FE 100-400mm F5.6-8 OSSがかなり使いやすいです。約654gなので、長時間歩きながら使っても負担を抑えられます。
一方で、森の中や早朝、夕方など光量が少ない環境で撮影するなら、従来GMやF4.5 GMの方が有利です。
特に飛翔する鳥を本格的に追いかけるなら、F4.5 GMの明るさとAF性能が強みになります。α1 IIやα9 IIIのような高速機を使うユーザーなら、カメラ本体の性能を引き出しやすいです。
ただ、野鳥撮影を始めたばかりの人がいきなり70万円以上のレンズを用意する必要はありません。まず軽量モデルで400mmの世界を体験してみるのも良いと思います。
飛行機撮影では軽量モデルがかなり使いやすい
飛行機撮影では、個人的にはFE 100-400mm F5.6-8 OSSがかなり使いやすいと思います。
飛行機は明るい屋外で撮影することが多いため、望遠端F8でもシャッタースピードを確保しやすい場面が多いです。
さらに、空港周辺や航空祭ではかなり歩くことがあります。そうなると、約654gという軽さがかなり効いてきます。
長時間カメラを構える場合、1,840gの新型GMと654gの軽量モデルでは疲れ方が全然違います。
もちろん、夕方の飛行機や曇天、暗い時間帯まで撮るならGMの方が有利です。ただ、日中中心で飛行機撮影を始めるなら、F5.6-8 OSSはかなり現実的な選択肢です。
スポーツ撮影では明るさの差が出やすい
スポーツでは、3本の性能差が出やすくなります。
晴れた日の運動会ならF5.6-8 OSSでも十分使いやすいです。しかし、曇りや夕方、ナイター、室内になると、レンズの明るさがかなり重要になります。
スポーツでは被写体ブレを防ぐために速いシャッタースピードを使いたいので、暗いレンズほどISO感度を上げる必要があります。
そのため、本格的にスポーツを撮るならF4.5 GMが一番有利です。F4.5通しなので、400mm側でも光量を確保しやすくなります。
ただ、子どもの運動会を年に数回撮る程度なら、F4.5 GMまで必要になるケースは少ないと思います。
日中撮影なら軽量モデルでも十分ですし、少し本格的に撮るなら従来GMが良い中間になります。
結局どの100-400mmが向いているのか
この3本を選ぶ時に一番大切なのは、「どれが一番高性能か」ではなく、「自分がどう使うか」です。
超望遠撮影を始めたい人、運動会や旅行に持っていきたい人、飛行機や鉄道を気軽に撮りたい人なら、FE 100-400mm F5.6-8 OSSが一番使いやすいと思います。
野鳥やスポーツをもっとしっかり撮りたいけれど、F4.5 GMほどの価格や重量は厳しい。そんな人にはFE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSが今でもかなり魅力的です。
そして、α1 IIやα9 IIIなどを使って本格的な野鳥、スポーツ、報道撮影まで考えるならFE 100-400mm F4.5 GM OSSが向いています。
同じ100-400mmでも、撮影スタイルによって答えは変わります。
まとめ:2026年の新製品で100-400mmはかなり選びやすくなった
2026年にFE 100-400mm F4.5 GM OSSとFE 100-400mm F5.6-8 OSSが追加されたことで、SONYの100-400mmはかなり選択肢が広がりました。
これまでは純正100-400mmが欲しいなら、基本的にFE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSを選ぶ形でした。しかし今は、軽さを重視したモデルと、本格性能を突き詰めたモデルが加わっています。
FE 100-400mm F5.6-8 OSSは、約654gという軽さで400mmを持ち出せることが最大の魅力です。日中の運動会や飛行機、鉄道、旅行、野鳥入門ならかなり使いやすいと思います。
FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSは、明るさ、重量、価格のバランスが良く、2026年になった今でも中間モデルとしてかなり魅力があります。
そしてFE 100-400mm F4.5 GM OSSは、F4.5通し、高速AF、インナーズームなど、本格的な野鳥やスポーツ撮影をする人向けのレンズです。
この3本は、同じ焦点距離だからこそ単純な上下関係に見えますが、実際には役割がかなり違います。
軽く持ち歩きたいのか。
多少重くてもバランスを取りたいのか。
価格や重量よりも性能を最優先したいのか。
ここが決まれば、選ぶレンズはかなり分かりやすくなります。
SONYの100-400mmは、2026年に「どれを買うか迷うラインナップ」になった一方で、「自分に合った1本を選べるラインナップ」にもなったと思います。
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