
Canonから、フルサイズミラーレスカメラの新製品としてEOS R8 Mark IIが発表されました。
発売日は2026年10月29日予定です。
EOS R8 Mark IIは、2023年に登場したEOS R8の後継にあたるモデルです。
EOS R8は、フルサイズセンサーを搭載しながら小型軽量で扱いやすいカメラとして人気のある機種でした。
しかし、その一方で気になっていたのが、ボディー内手ブレ補正、操作性、動画撮影時の安定感です。
今回のEOS R8 Mark IIでは、その弱点だった部分にしっかり手が入っています。
特に大きいのは、ボディー内5軸手ブレ補正、いわゆるIBISが搭載されたことです。
EOS R8はフルサイズとしてかなり軽いカメラでしたが、ボディー内手ブレ補正は搭載されていませんでした。
そのため、手ブレ補正のない単焦点レンズを使う場合や、手持ち動画を撮る場合には少し不安がありました。
EOS R8 Mark IIでは、そこが大きく改善されています。
今回は、EOS R8 Mark IIと旧世代機種であるEOS R8を比較しながら、何が変わったのかを整理していきます。
EOS R8 Mark IIとEOS R8の主な違い


まずは、EOS R8 Mark IIとEOS R8の違いをざっくり比較します。
| 項目 | EOS R8 Mark II | EOS R8 |
|---|---|---|
| センサー | フルサイズCMOSセンサー | フルサイズCMOSセンサー |
| 有効画素数 | 最大約2420万画素 | 最大約2420万画素 |
| 映像エンジン | DIGIC X | DIGIC X |
| ボディー内手ブレ補正 | 搭載 | 非搭載 |
| 手ブレ補正効果 | 中央最大7.5段、周辺最大7.0段 | レンズISまたは動画電子IS中心 |
| AF方式 | デュアルピクセルCMOS AF | デュアルピクセルCMOS AF |
| AF低輝度性能 | 静止画 EV-7.5、動画4K EV-5.5 | 静止画 EV-6.5、動画4K EV-4.0 |
| 連写 | 電子シャッター最高約40コマ/秒 | 電子シャッター最高約40コマ/秒 |
| 動画 | 4K 60p、フルHD 180p対応 | 4K 60p、フルHD 180p対応 |
| 動画記録形式 | XF-HEVC S / XF-AVC S | MP4 |
| 動画電子IS | 切、入、強、強+、被写体追尾IS | 可能 |
| マルチコントローラー | 搭載 | 非搭載 |
| カスタム撮影モード | C1 / C2 / C3 | C1 / C2 |
| Wi-Fi | 2.4GHz / 5GHz対応 | 2.4GHzのみ |
| Bluetooth | Ver.5.3 | Ver.4.2 |
| 重量 | 約546g、バッテリー・カード込み | 約461g、バッテリー・カード込み |
| 本体のみ重量 | 約499g | 約414g |
スペックだけを見ると、センサーや画素数、映像エンジンは大きく変わっていません。
EOS R8 Mark IIもEOS R8も、最大約2420万画素のフルサイズCMOSセンサーとDIGIC Xを搭載しています。
そのため、画素数だけで見れば大きな進化はありません。
しかし、EOS R8 Mark IIの進化はそこではありません。
ポイントは、手ブレ補正、AF追従性、動画機能、操作性です。
特にIBISの有無は、実際の使いやすさにかなり影響します。
最大の違いはIBISの搭載

EOS R8 Mark IIで一番大きな進化は、ボディー内5軸手ブレ補正が搭載されたことです。
これはかなり大きいです。
EOS R8は、小型軽量のフルサイズ機として魅力的な一方で、ボディー内手ブレ補正を搭載していませんでした。
そのため、手ブレ補正なしの単焦点レンズを使う場合や、暗い場所でシャッタースピードを落として撮影する場面では、手ブレに注意する必要がありました。
EOS R8 Mark IIでは、ボディー内5軸手ブレ補正に対応し、中央最大7.5段、周辺最大7.0段の補正効果を実現しています。
| 手ブレ補正 | EOS R8 Mark II | EOS R8 |
|---|---|---|
| ボディー内手ブレ補正 | 搭載 | 非搭載 |
| 補正方式 | ボディー内5軸手ブレ補正 | レンズISまたは動画電子IS中心 |
| 補正効果 | 中央最大7.5段、周辺最大7.0段 | レンズ側に依存 |
| レンズISとの協調 | 対応 | 非対応 |
| 動画電子ISとの協調 | 対応 | 動画電子ISのみ |
この差は、写真でも動画でも効いてきます。
特に、RF35mm F1.8やRF50mm F1.8のような軽量単焦点レンズと組み合わせる場合、ボディー側で手ブレ補正が効くのはかなり便利です。
暗い室内、夜景、カフェ、旅行先、子どもやペットの撮影など、手持ちで撮る場面ではEOS R8 Mark IIの方が安心して使いやすくなります。
IBIS搭載で動画撮影も使いやすくなった
IBISは静止画だけでなく、動画撮影でも重要です。
EOS R8でも動画電子ISは使えました。
ただし、ボディー内手ブレ補正がないため、レンズ内手ブレ補正の有無に左右される部分がありました。
EOS R8 Mark IIでは、ボディー内IS、レンズ内IS、動画電子ISを組み合わせた協調制御に対応しています。
つまり、歩き撮りや手持ち撮影でブレを抑えやすくなっています。
| 動画撮影時の違い | EOS R8 Mark II | EOS R8 |
|---|---|---|
| ボディー内IS | 対応 | 非対応 |
| レンズ内ISとの協調 | 対応 | レンズIS中心 |
| 動画電子IS | 切、入、強、強+、被写体追尾IS | 可能 |
| 手持ち動画 | より安定しやすい | レンズや電子ISに依存 |
| 歩き撮り | 改善に期待できる | ブレやクロップが気になりやすい |
もちろん、動画電子ISを強く使うと画角が狭くなる点には注意が必要です。
ただ、EOS R8 Mark IIはボディー内手ブレ補正が加わったことで、手持ち動画の自由度はかなり上がっています。
Vlog、旅行動画、家族動画、レビュー動画を手持ちで撮る人にとって、これはEOS R8からの大きな進化です。
特に、三脚やジンバルを使わずに撮る人ほど、IBISの恩恵は感じやすいと思います。
画質は大きく変わらないが、撮りやすさは変わる
EOS R8 Mark IIとEOS R8は、どちらも最大約2420万画素のフルサイズCMOSセンサーを搭載しています。
映像エンジンもDIGIC Xです。
そのため、単純な画素数や基本画質だけを見ると、劇的に変わったモデルではありません。
| 画質項目 | EOS R8 Mark II | EOS R8 |
|---|---|---|
| センサーサイズ | フルサイズ | フルサイズ |
| 有効画素数 | 最大約2420万画素 | 最大約2420万画素 |
| 総画素数 | 約2560万画素 | 約2560万画素 |
| 映像エンジン | DIGIC X | DIGIC X |
| 常用ISO感度 | ISO100〜102400 | ISO100〜102400 |
| 拡張ISO感度 | ISO50相当〜204800相当 | ISO50相当〜204800相当 |
ここだけ見ると、「あまり変わっていない」と感じる人もいると思います。
ただし、実際の撮影では、画質そのものよりも撮りやすさが重要になる場面があります。
手ブレ補正があることで、暗い場所でもシャッタースピードを少し落としやすくなります。
AFが粘ることで、動く被写体を撮る時に失敗が減りやすくなります。
つまりEOS R8 Mark IIは、画質を大きく変えたというより、同じフルサイズ画質をより安定して引き出しやすくしたモデルだと考えると分かりやすいです。
AFはEOS R8 Mark IIの方が粘りやすい
AFもEOS R8 Mark IIの進化ポイントです。
EOS R8もデュアルピクセルCMOS AFを搭載しており、人物、動物、乗り物などの被写体検出に対応した使いやすいカメラでした。
ただ、EOS R8 Mark IIでは、AFアルゴリズムの改善により、EOS R8よりも被写体を粘り強く追従できるようになっています。
| AF項目 | EOS R8 Mark II | EOS R8 |
|---|---|---|
| AF方式 | デュアルピクセルCMOS AF | デュアルピクセルCMOS AF |
| AFエリア分割 | 最大1053分割 | 最大1053分割 |
| 静止画低輝度AF | EV-7.5〜21 | EV-6.5〜21 |
| 動画4K低輝度AF | EV-5.5〜21 | EV-4.0〜21 |
| 登録人物優先 | 対応 | 非対応 |
| 被写体追従 | R8より粘りやすい | 十分高性能 |
特に注目したいのが、登録人物優先機能です。
あらかじめ特定の人物を登録しておくことで、複数人がいる場面でも登録した人物を優先して検出しやすくなります。
運動会、部活、ダンス、発表会、家族写真などではかなり便利です。
EOS R8でもAF性能は高いですが、EOS R8 Mark IIはより実戦向けに強化された印象です。
特に、動く人物を撮る人、子どもを撮る人、イベント撮影をする人にはEOS R8 Mark IIの方が扱いやすくなっています。
連写性能は数値上ほぼ同じだが、余裕は増えている
連写性能は、EOS R8 Mark IIもEOS R8も電子シャッターで最高約40コマ/秒に対応しています。
この点だけを見ると、連写性能は大きく変わっていないように見えます。
| 連写項目 | EOS R8 Mark II | EOS R8 |
|---|---|---|
| 電子先幕 | 最高約6コマ/秒 | 最高約6コマ/秒 |
| 電子シャッター | 最高約40コマ/秒 | 最高約40コマ/秒 |
| 電子シャッターRAW連続撮影枚数 | 約73枚 | 約51枚 |
| 電子シャッターRAW+JPEG | 約73枚 | 約50枚 |
ただし、連続撮影可能枚数を見ると、EOS R8 Mark IIの方が余裕があります。
電子シャッター時のRAW撮影では、EOS R8 Mark IIが約73枚、EOS R8が約51枚です。
野鳥、スポーツ、子ども、ペットなど、連写で枚数を稼ぎたい場面では、この差は意外と効いてきます。
最高速度そのものは同じでも、連写を続けられる余裕が増えているのはEOS R8 Mark IIのメリットです。
動画性能は記録形式と手ブレ補正が大きく進化
動画性能もEOS R8 Mark IIでかなり強化されています。
EOS R8も4K 60pやCanon Log 3に対応しており、動画性能は十分高いカメラでした。
しかし、EOS R8 Mark IIでは動画記録形式が強化され、XF-HEVC SやXF-AVC Sに対応しています。
| 動画項目 | EOS R8 Mark II | EOS R8 |
|---|---|---|
| 4K | 対応 | 対応 |
| 4K 60p | 対応 | 対応 |
| フルHDハイフレームレート | 180p対応 | 180p対応 |
| Canon Log 3 | 対応 | 対応 |
| HDR PQ | 対応 | 対応 |
| 記録形式 | XF-HEVC S / XF-AVC S | MP4 |
| 音声 | LPCM 24bit 4CHまたはAAC | AACまたはリニアPCM |
| 動画電子IS | 切、入、強、強+、被写体追尾IS | 可能 |
動画の基本性能だけなら、EOS R8もかなり優秀です。
ただし、EOS R8 Mark IIは記録形式や手ブレ補正、動画向け機能がより本格的になっています。
Canon Log 3、LUT、シネマビュー、フォルスカラー、動画電子ISの強化など、映像制作寄りの機能が増えています。
動画を少し撮るだけならEOS R8でも十分です。
しかし、Vlog、レビュー動画、旅行動画、作品撮りまで考えるなら、EOS R8 Mark IIの方が使いやすくなっています。
操作性はEOS R8 Mark IIがかなり改善
EOS R8 Mark IIは、操作性も大きく改善されています。
特に大きいのが、マルチコントローラーの搭載です。
EOS R8は小型軽量で扱いやすい反面、上位機種と比べると操作系は少しシンプルでした。
EOS R8 Mark IIではマルチコントローラーが追加され、AFポイントの移動やメニュー操作がしやすくなっています。
| 操作性 | EOS R8 Mark II | EOS R8 |
|---|---|---|
| マルチコントローラー | 搭載 | 非搭載 |
| カスタム撮影モード | C1 / C2 / C3 | C1 / C2 |
| カスタム機能 | 23種 | 22種 |
| デザイン | 新デザイン | 従来デザイン |
ここは地味ですが、実際に撮影する人には重要です。
ファインダーをのぞいたままAFポイントを動かしたり、撮影中に設定を素早く変えたりする場面では、マルチコントローラーの有無は使い勝手に直結します。
EOS R8 Mark IIは、単なる初心者向けフルサイズというより、より撮影に集中しやすい操作性になった印象です。
軽さはEOS R8の方が有利
EOS R8 Mark IIは進化していますが、すべてが完全に上位というわけではありません。
軽さではEOS R8の方が有利です。
| サイズ・重量 | EOS R8 Mark II | EOS R8 |
|---|---|---|
| サイズ | 約131.4×90.0×79.7mm | 約132.5×86.1×70.0mm |
| 重量 | 約546g | 約461g |
| 本体のみ | 約499g | 約414g |
EOS R8 Mark IIは、IBISや操作系の追加によって、EOS R8より重くなっています。
バッテリーとカード込みで約85gの差があります。
この差をどう見るかがポイントです。
手ブレ補正や操作性を重視するなら、EOS R8 Mark IIの重さは十分納得できます。
一方で、とにかく軽いフルサイズが欲しい人には、EOS R8の軽さはまだ魅力があります。
特に旅行、散歩、日常スナップで、できるだけ軽く持ち歩きたい人はEOS R8でも十分です。
EOS R8 Mark IIが向いている人
EOS R8 Mark IIが向いているのは、EOS R8の軽さを残しつつ、手ブレ補正や操作性も欲しい人です。
| 向いている人 | 理由 |
|---|---|
| 手持ち撮影が多い人 | IBIS搭載でブレを抑えやすい |
| 単焦点レンズをよく使う人 | レンズ側にISがなくても安心感がある |
| Vlogや動画も撮りたい人 | ボディー内ISと動画電子ISの組み合わせが強い |
| 子どもやペットを撮る人 | AF追従性の改善が効きやすい |
| イベント撮影をする人 | 登録人物優先が便利 |
| EOS R8の弱点が気になっていた人 | 手ブレ補正と操作性が改善された |
特に、IBISが必要かどうかが大きな分かれ目です。
暗い場所で撮ることが多い人、手ブレ補正なしの単焦点レンズを使う人、動画を手持ちで撮る人なら、EOS R8 Mark IIを選ぶ理由はかなりあります。
EOS R8でも十分な人
一方で、EOS R8でも十分な人もいます。
| EOS R8でも十分な人 | 理由 |
|---|---|
| とにかく軽いフルサイズが欲しい人 | EOS R8の方が軽い |
| 写真中心で明るい場所が多い人 | IBISなしでも困りにくい |
| IS付きレンズを使う人 | レンズ側の補正で対応しやすい |
| 価格を抑えたい人 | 型落ちで狙いやすくなる可能性がある |
| 動画をあまり撮らない人 | EOS R8の動画性能でも十分高い |
EOS R8は、今でも十分に高性能なフルサイズミラーレスです。
最大約2420万画素、DIGIC X、4K 60p、Canon Log 3、電子シャッター最高約40コマ/秒に対応しています。
つまり、EOS R8 Mark IIが出たからといって、EOS R8が急に使えないカメラになるわけではありません。
軽さと価格を重視するなら、EOS R8もまだ選択肢に入ります。
EOS R8 Mark IIは買い替えるべきか
EOS R8からEOS R8 Mark IIへ買い替えるべきかは、IBISが必要かどうかで判断すると分かりやすいです。
EOS R8を使っていて、手ブレ補正がないことに不満があるなら、EOS R8 Mark IIはかなり魅力的です。
特に、以下に当てはまる人は買い替え候補になります。
| 買い替えを検討したい人 | 理由 |
|---|---|
| 手ブレ補正なし単焦点をよく使う | IBISの恩恵が大きい |
| 室内や夜に撮ることが多い | 低速シャッターを使いやすい |
| 動画を手持ちで撮る | ブレを抑えやすい |
| AFの粘りを重視する | 動く被写体に強くなっている |
| 操作性に不満があった | マルチコントローラー搭載が大きい |
逆に、EOS R8の軽さに満足していて、IS付きレンズを中心に使っているなら、急いで買い替える必要はないと思います。
画素数やセンサーが大きく変わったわけではないため、画質だけを目的に買い替えるモデルではありません。
EOS R8 Mark IIは、画質の進化よりも、撮影時の安定感と操作性を強化したモデルです。
まとめ:EOS R8 Mark IIはR8の弱点を埋めた実用強化モデル
EOS R8 Mark IIは、EOS R8から大きく方向性が変わったカメラではありません。
最大約2420万画素のフルサイズセンサー、DIGIC X、4K 60p、電子シャッター最高約40コマ/秒といった基本部分は、EOS R8と共通する部分も多いです。
しかし、実際の使いやすさはかなり変わっています。
一番大きいのは、ボディー内5軸手ブレ補正の搭載です。
EOS R8では弱点だったIBIS非搭載が、EOS R8 Mark IIではしっかり改善されました。
これにより、手持ち撮影、暗所撮影、単焦点レンズ、動画撮影でかなり使いやすくなっています。
さらに、AFの粘り強さ、登録人物優先、動画記録形式、マルチコントローラー、Wi-Fi 5GHz対応など、細かい部分も強化されています。
ただし、EOS R8 Mark IIはEOS R8より重くなっています。
軽さだけを重視するなら、EOS R8の魅力もまだ残っています。
結論として、EOS R8 Mark IIは「EOS R8の画質を大きく変えたカメラ」ではなく、「EOS R8の弱点を実用面でしっかり埋めたカメラ」です。
特に、IBISが欲しかった人、手持ち動画を撮りたい人、単焦点レンズを安心して使いたい人には、かなり魅力的な新型フルサイズミラーレスになっています。
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