
SONYのミラーレスカメラを調べていると、「α1」「α9」「α7R」「α7S」「α7C」「α7」「ZV-E1」など、かなり多くのシリーズが登場します。
同じフルサイズセンサーを搭載したカメラでも価格差は大きく、数字やアルファベットだけでは何が違うのか分かりにくいところです。
しかし、SONYのラインアップは単純に「数字が大きいほど上位」という分け方ではありません。
SONYの公式カタログでは、α1シリーズは「THE ONE」、α9シリーズは「Speed」、α7Rシリーズは「Resolution」、α7Sシリーズは「Sensitivity」、α7シリーズは「Basic」、α7Cシリーズは「Compact」、そしてZVシリーズは「VLOGCAM」というように、それぞれの方向性が示されています。
つまり、SONYのカメラ選びでは「一番高性能な機種はどれか」よりも、「自分は何を撮りたいのか」を先に考えた方が選びやすくなります。
スポーツ撮影と風景撮影では必要な性能が違いますし、旅行用と本格的な動画制作でも理想的なカメラは変わります。
今回はSONYのフルサイズミラーレスを中心に、各シリーズがどのような違いを持っているのかを、代表機種の特徴や撮影用途を交えながら整理していきます。
- SONYのフルサイズミラーレスは大きく7タイプに分けられる
- α1シリーズ|写真も動画も妥協したくないフラッグシップ
- α9シリーズ|Speedの名前どおりスポーツ撮影を重視
- α7Rシリーズ|Resolution、高画素を活かした写真向け
- α7Sシリーズ|Sensitivity、高感度と動画を重視
- α7シリーズ|Basicだから初心者向けという意味ではない
- α7Cシリーズ|Compact、小型フルサイズを求める人向け
- ZVシリーズ|写真よりも動画の撮りやすさを重視
- シリーズ名だけで性能の上下を判断しない方がいい
- 「R・S・C」の文字を見るだけでも方向性は分かる
- APS-Cのα6700やα6400はどこに入る?
- 初めてSONYを買うならα7シリーズを基準に考えると分かりやすい
- まとめ|SONYのシリーズは「性能の順位」ではなく「撮影目的」で分かれている
SONYのフルサイズミラーレスは大きく7タイプに分けられる
まず、シリーズごとの方向性を簡単にまとめるとこのようになります。
| シリーズ | SONY公式の分類 | 得意分野 | 代表機種 |
|---|---|---|---|
| α1 | THE ONE | 高画素・高速・動画を高次元で両立 | α1 II |
| α9 | Speed | スポーツ・報道・高速連写 | α9 III |
| α7R | Resolution | 高解像・風景・トリミング | α7R VI |
| α7S | Sensitivity | 高感度・動画 | α7S III |
| α7 | Basic | 写真と動画のバランス | α7 V |
| α7C | Compact | 小型軽量フルサイズ | α7C II・α7CR |
| ZV | VLOGCAM | Vlog・動画・自撮り | ZV-E1 |
こうして見ると、それぞれが単純な上下関係ではないことが分かります。
例えば、α9 IIIはα7R VIより画素数が少ないから下位モデルというわけではありません。
α9 IIIは高速連写や動体撮影を重視しているのに対して、α7R VIは高解像性能を重視しています。
また、α7S IIIは約1210万画素と、ほかのフルサイズモデルと比較すると画素数が少なく見えます。しかし、これは高感度性能や動画撮影に適したセンサー構成を採用しているためです。
それぞれ「何を優先して作られているのか」が異なると考えると、SONYのラインアップがかなり分かりやすくなります。
α1シリーズ|写真も動画も妥協したくないフラッグシップ

SONYのミラーレスカメラで最上位に位置するのがα1シリーズです。
代表モデルはα1 IIで、SONYの公式カタログでは「THE ONE」と表現されています。
α1シリーズの特徴は、何か一つの性能に特化するのではなく、高解像度、高速連写、AF、動画性能などを非常に高いレベルでまとめていることです。
通常、高画素カメラはデータ量が増えるため高速連写との両立が難しくなります。一方、スポーツ向けの高速連写カメラでは、画素数を抑えることで高速性能を優先する機種もあります。
α1シリーズは、この両立が難しい性能を一台へまとめることを重視したシリーズです。
α1シリーズの特徴
| 項目 | 特徴 |
|---|---|
| 方向性 | 高解像・高速・動画を高次元で両立 |
| 代表機種 | α1 II |
| 有効画素数 | 約5010万画素 |
| 最高連写速度 | 約30コマ/秒 |
| 得意な撮影 | スポーツ・野鳥・風景・動画 |
| 強み | 一台で幅広い撮影に対応できる |
| 注意点 | 本体価格が非常に高い |
※連写速度は電子シャッター使用時の最高速度で、撮影条件や使用レンズによって変わります。
高画素と高速連写の両方が必要な撮影に強い
例えば野鳥撮影では、高速で飛ぶ鳥を連写しながら、撮影後に大きくトリミングすることがあります。
高画素であればトリミング後も多くの画素数を残しやすく、高速連写があれば羽ばたく瞬間を細かく記録できます。
スポーツ撮影でも、選手の一瞬の表情やボールが当たる瞬間を記録する際に、高速連写とAF性能が役立ちます。
さらに風景や商品撮影では高画素による精細な描写を活かすことができます。
撮影ジャンルを一つに限定せず、さまざまな仕事を一台でこなしたい人に向いているシリーズです。
α1だからすべての人に最適というわけではない
ただし、α1ならすべての人に一番適しているわけではありません。
旅行用として小さなカメラが欲しいならα7Cシリーズの方が扱いやすいですし、風景写真だけをじっくり撮影するのであればα7Rシリーズも有力な候補になります。
また、本体価格が非常に高く、高性能を十分に活用するにはレンズや記録メディアにも相応の予算が必要になることがあります。
α1は、さまざまな性能を高いレベルで両立できることに価値を感じる人向けのシリーズです。
α9シリーズ|Speedの名前どおりスポーツ撮影を重視

α9シリーズは、SONY公式では「Speed」に分類されています。
代表的なα9 IIIではグローバルシャッター方式のイメージセンサーを採用し、高速連写や動体撮影を強く意識したカメラになっています。
α9シリーズが得意なのは、野球、サッカー、陸上、モータースポーツ、野鳥など、一瞬を逃したくない撮影です。
例えば風景写真なら、シャッターを押すタイミングが多少ずれても大きな問題にならないことがあります。
しかし、野球でバットにボールが当たる瞬間や、鳥が飛び立つ瞬間では、そのわずかな差が写真を大きく変えます。
α9シリーズは、そうした一瞬を捉えることに重点を置いています。
α9シリーズの特徴
| 項目 | 特徴 |
|---|---|
| 方向性 | Speed |
| 代表機種 | α9 III |
| 有効画素数 | 約2460万画素 |
| 最高連写速度 | 約120コマ/秒 |
| 得意な撮影 | スポーツ・野鳥・報道 |
| 強み | 高速連写・AF・動体撮影 |
| 注意点 | 超高画素を重視する用途とは方向性が異なる |
グローバルシャッターによる高速撮影
α9 IIIの特徴として注目したいのが、グローバルシャッターです。
一般的なローリングシャッター方式では、イメージセンサーの各部分で露光するタイミングが異なるため、高速で動く被写体が歪んで写る場合があります。
一方、グローバルシャッターでは全画素を同時に露光できるため、こうした歪みを防ぐことができます。
特に高速で動く被写体を撮影する際にメリットがあります。
さらにα9 IIIは、AF・AE追従で最高約120コマ/秒の高速連写に対応しています。
ただし、グローバルシャッターだからすべての撮影条件で画質が優れているわけではありません。α9 IIIでは通常のISO感度がISO250からになるなど、ほかのセンサーとは異なる特性もあります。
高画素より撮影タイミングを重視する人向け
α9シリーズは画素数だけで評価するカメラではありません。
高画素が必要なのか、それとも高速連写が必要なのか。
α9とα7Rの違いは、まさにここにあります。
ただし、新しいα7R VIも高速連写性能が向上しているため、現在は高画素モデルだから動体撮影に不向きとはいえません。
それでも、α9シリーズは動く被写体を中心に撮影する人にとって、優先的に検討したいシリーズです。
α7Rシリーズ|Resolution、高画素を活かした写真向け

「R」が付くα7Rシリーズは、Resolution=解像度を重視したシリーズです。
α7R VIは有効最大約6680万画素のフルサイズ積層型CMOSセンサーを搭載しており、SONYもαシリーズ最高の解像性能を特徴として紹介しています。
高画素になることで、風景の細かな木々、建築物のディテール、衣服や商品の質感などを精細に記録できます。
そしてもう一つ大きなメリットが、トリミング耐性です。
例えば望遠レンズで撮影した野鳥が画面の中央に小さく写ってしまった場合でも、元の画素数が多ければ、大きく切り取ったあとにも多くの画素を残せます。
α7Rシリーズの特徴
| 項目 | 特徴 |
|---|---|
| 方向性 | Resolution |
| 代表機種 | α7R VI |
| 有効画素数 | 最大約6680万画素 |
| 最高連写速度 | 約30コマ/秒 |
| 得意な撮影 | 風景・商品・建築・ポートレート |
| 強み | 高解像度・トリミング耐性 |
| 注意点 | ファイル容量が大きくなりやすい |
※最高連写速度は電子シャッター使用時です。
高画素が必要になるのはどんな撮影?
高画素が役立つのは、大きな写真プリントや撮影後のトリミングが必要な場面です。
例えば風景写真を大きく印刷する場合、細部の情報を多く残せることは大きなメリットになります。
また、野鳥や飛行機など、被写体に近づけない撮影でもトリミング耐性が活きてきます。
ただし、SNSへ投稿する写真や一般的な家族写真が中心なら、3300万画素前後でも十分な場合があります。
画素数が多いから、すべての条件で写真がきれいになるというわけではありません。
α7R VIでは高速性能も進化している
従来のα7Rシリーズは、高解像性能を優先するイメージが強いシリーズでした。
しかし、α7R VIでは積層型CMOSセンサーを採用し、最高約30コマ/秒の高速連写に対応しています。
そのため、風景や建築だけでなく、野鳥や動きのあるポートレートなどにも対応しやすくなっています。
一方、高画素になるほど写真1枚あたりのデータ容量は大きくなりやすく、メモリーカードやパソコンのストレージに負担がかかります。
Rシリーズは、高画素を実際に活用する撮影をする人にこそ価値があるシリーズです。
α7Sシリーズ|Sensitivity、高感度と動画を重視

α7Sシリーズの「S」は、Sensitivityを表しています。
α7S IIIは有効約1210万画素のフルサイズセンサーを採用しています。
数字だけを見るとα7R VIの約6680万画素と比べてかなり少なく、「なぜ高価なカメラなのに1200万画素しかないの?」と思うかもしれません。
しかし、Sシリーズは画素数を競うためのカメラではありません。
高感度性能、低ノイズ、高速読み出し、動画撮影などを重視したシリーズです。
α7S IIIでは4K 120p動画や高感度撮影など、映像制作を強く意識した性能が搭載されています。
α7Sシリーズの特徴
| 項目 | 特徴 |
|---|---|
| 方向性 | Sensitivity |
| 代表機種 | α7S III |
| 有効画素数 | 約1210万画素 |
| 動画 | 4K 120p対応 |
| 得意な撮影 | 動画・夜間・暗所 |
| 強み | 高感度性能・動画機能 |
| 注意点 | 大幅なトリミングには不向き |
画素数が少なくても動画に適している理由
例えば4K動画は、約829万画素に相当します。
そのため、4K動画を撮影するために6000万画素以上のセンサーが必須というわけではありません。
α7S IIIは4K動画に適したセンサー構成を採用しており、高速読み出しや高感度性能を重視しています。
ただし、画素数が少なければ必ず暗所に強いというわけではありません。
実際の高感度画質は、センサー構造や画像処理技術、読み出し方式などにも左右されます。
写真も撮れるが高画素撮影には向かない
α7S IIIでも写真撮影は可能です。
しかし、大きくトリミングしたり、大判印刷を行ったりする場合には、高画素モデルの方が有利になります。
例えばライブや夜の街、室内イベントなどで動画を中心に撮影するのであれば、Sシリーズの特徴が活きてきます。
一方、風景写真を撮影して大きくトリミングしたいのであれば、Rシリーズの方が向いています。
RとSは、SONYのシリーズの中でも特に方向性が分かりやすい対照的なシリーズです。
α7シリーズ|Basicだから初心者向けという意味ではない

SONYのフルサイズで中心的な存在になっているのが、アルファベットが付かないα7シリーズです。
代表的なα7 Vは、SONYがベーシックモデルの基準を刷新するモデルとして発表しています。
ここで勘違いしやすいのが、「Basic=初心者向け」という意味ではないことです。
α7シリーズは写真だけ、動画だけ、高速連写だけと何か一つに特化するのではなく、写真と動画をバランスよく使えるようにしたシリーズです。
α7シリーズの特徴
| 項目 | 特徴 |
|---|---|
| 方向性 | Basic |
| 代表機種 | α7 V |
| 有効画素数 | 最大約3300万画素 |
| 最高連写速度 | 約30コマ/秒 |
| 得意な撮影 | 写真から動画まで幅広い |
| 強み | 性能バランスが良い |
| 注意点 | 専用シリーズが有利な用途もある |
一台でさまざまな撮影を楽しめる
例えば旅行へ行って風景を撮り、家族や人物も撮影し、ときどきスポーツも撮り、動画も撮りたい。
こういう人にはα7シリーズが非常に合いやすくなります。
Rシリーズほど高画素ではなく、α9ほど高速撮影に特化しておらず、Sシリーズほど動画寄りでもありません。
その代わり、幅広い撮影ジャンルへ対応できることが魅力です。
α7 Vでは高速撮影性能も強化
特にα7 Vでは部分積層型CMOSセンサーを採用し、電子シャッターで最高約30コマ/秒の高速連写に対応しています。
従来のベーシックモデルと比較して高速性能も強化されており、スポーツや野鳥撮影でも活用しやすくなっています。
そのため、最新のα7シリーズを検討する際は「ベーシックだから高速撮影は苦手」と考える必要はありません。
もちろん、α9のように高速撮影を最優先した機種とは違いがありますが、撮影目的によってはα7シリーズでも十分な性能を備えています。
初めてフルサイズを購入する人だけでなく、一台でできるだけいろいろ撮りたい人にとっても基準になるシリーズです。
α7Cシリーズ|Compact、小型フルサイズを求める人向け

α7Cシリーズの「C」はCompactを表しています。
SONY公式でもα7CRとα7C IIをCompactとして分類しており、通常のα7シリーズより小型なボディにフルサイズセンサーを搭載していることが大きな特徴です。
α7Cシリーズを見るときに注意したいのは、「Cシリーズ=性能を抑えた初心者モデル」ではないことです。
例えばα7C IIはバランス型ですが、α7CRはRシリーズの高画素という考え方を小型ボディに取り入れています。
つまりCは性能の上下ではなく、主にボディの方向性を表しているシリーズです。
α7Cシリーズの特徴
| モデル | 有効画素数 | 特徴 |
|---|---|---|
| α7C II | 約3300万画素 | 小型ボディ+バランス型 |
| α7CR | 約6100万画素 | 小型ボディ+高画素 |
| 通常のα7 | 機種による | 操作性や拡張性も重視 |
旅行や日常で小型軽量が活きる
旅行では、この小型軽量という特徴が大きなメリットになります。
カメラ本体を100g、200g軽くできるだけでも、一日中首や肩から下げて歩く場合には負担が変わります。
小さな単焦点レンズや小型ズームレンズと組み合わせれば、フルサイズとして比較的コンパクトなシステムを構築できます。
一方で、大きな望遠レンズや大口径レンズを使用する場合は、カメラ本体の重量差が相対的に小さくなります。
小型化による注意点もある
小型化によって、グリップ、ファインダー、操作ボタンなどは通常サイズのα7シリーズと異なります。
また、α7C IIとα7CRはメモリーカードスロットが1つのため、2枚のカードへの同時記録はできません。
望遠レンズや大口径レンズを頻繁に使う人なら、通常のα7シリーズの方が操作しやすいと感じることもあります。
小型だから必ず使いやすいというわけではなく、撮影スタイルや使用するレンズとの組み合わせが重要です。
ZVシリーズ|写真よりも動画の撮りやすさを重視

ZVシリーズは、SONYが展開している「VLOGCAM」です。
フルサイズのZV-E1だけでなく、APS-CのZV-E10 IIなども展開されており、動画やVlogを撮りやすくすることを重視しています。
ZV-E1は有効最大約1210万画素のフルサイズセンサーを採用し、4K撮影や動画向け手ブレ補正、AIを活用したAFなどを搭載しています。
ZVシリーズでは、一般的なαシリーズとは操作性の考え方も少し違います。
例えば電子ビューファインダーを省き、その代わりに自撮りしやすいモニターや動画向けの操作、音声収録などを重視したモデルがあります。
ZVシリーズの特徴
| 項目 | 特徴 |
|---|---|
| 方向性 | VLOGCAM |
| フルサイズ代表機種 | ZV-E1 |
| APS-C代表機種 | ZV-E10 II |
| 得意な撮影 | Vlog・YouTube・ショート動画 |
| 強み | 動画を撮影しやすい操作性 |
| 注意点 | ファインダー非搭載の機種が中心 |
α7Sシリーズとは何が違う?
例えば、ZV-E1とα7S IIIはどちらも有効約1210万画素のフルサイズセンサーを採用しています。
しかし、操作性やボディ設計は大きく異なります。
α7S IIIは、映像制作に必要な記録機能や操作性、拡張性などを重視しています。
一方、ZV-E1は小型軽量なボディにVlog向けの機能を搭載しており、一人や少人数で動画を制作する場合にも使いやすい設計です。
同じフルサイズで画素数が近くても、狙っているユーザーは異なります。
写真中心なら通常のαシリーズも検討したい
例えば旅行先で風景をじっくりファインダー越しに撮影したいなら、α7やα7Cの方が使いやすいと感じる場合があります。
逆にカメラを自分に向けて話したり、歩きながらVlogを撮影したりするなら、ZVシリーズの機能が便利です。
なお、ZVシリーズにはZV-1 IIやZV-1Fのようなレンズ一体型カメラもあります。
そのため、ZVシリーズを検討する場合は、センサーサイズやレンズ交換の可否も確認する必要があります。
シリーズ名だけで性能の上下を判断しない方がいい
SONYのカメラ選びで気を付けたいのが、シリーズ名をそのまま性能の順位だと思わないことです。
| 撮りたいもの | 候補となるシリーズ |
|---|---|
| 高画素・高速・動画を高い水準で | α1 |
| 野球・サッカー・野鳥 | α9・α1・α7など |
| 風景・建築・商品撮影 | α7R |
| 動画・暗所撮影 | α7S |
| 写真も動画も幅広く | α7 |
| 旅行・小型軽量重視 | α7C |
| Vlog・自撮り動画 | ZV |
α1は例外的に多くの性能を高いレベルで備えていますが、それ以外はかなり明確に方向性が分かれています。
例えば風景写真を撮る人にα9 IIIを選んでも、その高速性能を十分に使わない可能性があります。
逆にスポーツ撮影をする人へ、高画素だからという理由だけでRシリーズを選ぶより、α9の方が撮影しやすい場面もあります。
ただし、近年はα7R VIやα7 Vのように高速撮影性能も大幅に向上している機種が登場しています。
そのため、現在のカメラ選びではシリーズの方向性を理解したうえで、個別の機種の性能まで比較することが重要です。
高い機種を買えば必ず自分に合うわけではありません。
「R・S・C」の文字を見るだけでも方向性は分かる
初めてSONYのカメラを見る人は、型番が非常に分かりにくいと思います。
しかし、まずはアルファベットの意味を覚えるだけでもかなり簡単になります。
| 文字 | 意味 | 重視すること |
|---|---|---|
| R | Resolution | 高解像 |
| S | Sensitivity | 高感度・動画 |
| C | Compact | 小型軽量 |
| アルファベットなしのα7 | Basic | 性能バランス |
そこから高速撮影を重視するならα9、高画素と高速性能などを高い水準で求めるならα1、Vlog中心ならZVというように考えていけば、自分が見るべきシリーズを絞り込めます。
ただし、RやSが付くからといってほかの用途に使えないわけではありません。
シリーズ名は、あくまでメーカーがどのような方向性を重視して設計したのかを理解する目安です。
APS-Cのα6700やα6400はどこに入る?

SONYにはフルサイズだけでなく、APS-Cセンサーを搭載したα6700やα6400もあります。
これらは今回紹介したフルサイズの7分類とは少し別に考えた方が分かりやすいです。
APS-Cはフルサイズよりセンサーが小さい一方、ボディやレンズを小型化しやすいという特徴があります。
また、同じ焦点距離のレンズでもフルサイズより画角が狭くなるため、スポーツや野鳥などの望遠撮影でもメリットがあります。
α6700とα6400の違い
| 項目 | α6700 | α6400 |
|---|---|---|
| センサー | APS-C | APS-C |
| 有効画素数 | 約2600万画素 | 約2420万画素 |
| ボディ内手ブレ補正 | 搭載 | 非搭載 |
| 主な特徴 | 高性能AF・動画機能 | 小型軽量・シンプル |
| 向いている人 | 本格的な写真・動画撮影 | 初心者・旅行・日常撮影 |
α6700はAPS-Cの上位モデルとして、写真と動画の両方で高い性能を備えています。
一方、α6400は比較的シンプルな構成で、SONYのEマウントを始めやすいモデルです。
また、VLOGCAMにはAPS-CのZV-E10シリーズもあるため、「ZV=フルサイズ」という意味でもありません。
シリーズ名とセンサーサイズは別々に確認する必要があります。
初めてSONYを買うならα7シリーズを基準に考えると分かりやすい
SONYのカメラが多すぎて迷った場合は、まずベーシックのα7シリーズを基準に考えると分かりやすいと思います。
例えば、α7シリーズの性能を基準にして、さらに何を重視したいのかを考えます。
「もっと高画素が欲しい」ならR。
「スポーツ撮影をさらに重視したい」ならα9。
「動画や高感度性能を優先したい」ならS。
「もっと小さくしたい」ならC。
「Vlog中心で使いたい」ならZV。
「高画素と高速性能などを高い水準で両立したい」ならα1。
このようにα7を中心に考えると、自分に必要なシリーズが見えやすくなります。
もちろん、これはフルサイズを検討する場合の考え方です。
予算や持ち歩きやすさを重視するのであれば、最初からAPS-Cのα6400やα6700を候補にするのもよいでしょう。
カメラ選びでありがちなのが、スペック表を見て「画素数が多い」「連写が速い」と一つずつ比較してしまうことです。
しかし、最初にシリーズの方向性を理解しておけば、比較する必要のない機種まで候補に入れずに済みます。
また、カメラ本体だけでなく、使用するレンズや予算まで含めて検討することも重要です。
まとめ|SONYのシリーズは「性能の順位」ではなく「撮影目的」で分かれている
SONYのフルサイズミラーレスには、α1、α9、α7R、α7S、α7、α7C、ZV-E1という複数のシリーズがあります。
一見すると非常に複雑ですが、それぞれの役割を理解するとかなり分かりやすくなります。
| シリーズ | 一言で表すなら |
|---|---|
| α1 | 多くの性能を高いレベルで |
| α9 | 速さ |
| α7R | 解像度 |
| α7S | 高感度・動画 |
| α7 | バランス |
| α7C | コンパクト |
| ZV | Vlog・動画 |
α1は写真・高速撮影・動画を高いレベルでまとめたTHE ONE。
α9は動体撮影を重視したSpeed。
α7Rは高画素を活かしたResolution。
α7Sは高感度と動画を重視するSensitivity。
α7は幅広い撮影に対応するBasic。
α7Cは小型軽量を重視するCompact。
そしてZVは動画やVlogを撮りやすくしたVLOGCAMです。
大切なのは「どのシリーズが一番上なのか」ではなく、「自分が何を撮りたいのか」です。
風景を撮る人とスポーツを撮る人では必要なカメラが違います。旅行で一日中持ち歩く人と、仕事で大型レンズを使う人でも選び方は変わります。
SONYは同じEマウントを使いながら、撮影目的に応じて多くのボディを選べることが大きな特徴です。
フルサイズとAPS-Cの両方でEマウントレンズを活用できることも、SONYが掲げる「1 Mount」の強みといえるでしょう。ただし、APS-C用レンズをフルサイズ機で使用する場合は、撮影画角や記録画素数に注意が必要です。
これからSONYのミラーレスを選ぶのであれば、まずα7を基準にして、「もっと速さが欲しいのか」「もっと高画素が必要なのか」「小ささを優先するのか」「動画中心なのか」を考えてみると、自分に合ったシリーズを見つけやすくなると思います。
本記事のラインアップ・製品情報は2026年10月21日時点のSONY公式情報を基にしています。機種の性能や対応機能は世代によって異なり、最高連写速度などは撮影条件や使用レンズによって制限される場合があります。
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